【社内不倫の取扱説明書】会社や当事者の立場ごとに対処法やリスクを解説

同じ会社で働く仲間から恋仲へと発展してしまう男女は多いものです。
ただの社内恋愛であれば周囲や会社も寛容に受け入れる風潮も増えてきましたが、これが社内不倫だった場合は話が変わってきます。

社内不倫が発覚すると会社としても扱いに困り、当事者も周囲にバレないように細心の注意を払う必要があります。よって、下記を軸に解説します。

  • 会社の立場から、社内不倫が発覚した際に出来ること
  • 社内不倫をしている立場から、社内不倫がバレないために出来ること、周囲にバレてしまう行動や言動

社内不倫は刑罰の対象になる”罪”なのか?

社内不倫について知る前に、まずは「不倫は罪に問われるのか?」という大前提をしっかりと把握しておきましょう。

結論から言うと、不倫が刑事罰に問われることはありません。

昭和22年(1947年)の10月26日に刑法が改正される以前の日本では、姦通罪という罪状があり、不倫をした男女が刑事罰に処されていましたが、現在は不倫をしても刑事罰にはなりません。

ただし、”民法”では「既婚者は配偶者以外の異性と肉体関係を結んではならない」という貞操義務を定めており、不倫をするということは民法上の貞操義務違反に該当することを忘れてはいけません。

まとめると「不倫は刑法で裁く事は出来ないが貞操義務違反に該当する」というです。

社内不倫が発覚!会社は当事者を解雇できるか?

まずは会社側の立場から社内不倫の取扱いを解説していきます。
前項で触れた通り、社内不倫が発覚しても刑事罰の対象ではないので、会社は社内不倫を理由に解雇することは「かなり難しい」と言えます。

特に勤務態度や業績に問題が無い社員だった場合、社内不倫の事実が露見しても「公私の私」つまり、プライベートの出来事ということになり、会社が立ち入ったり不倫を理由で解雇処分を言い渡すと「不当な解雇」に該当する恐れすらあります。

しかし実際問題として社内不倫が発覚すれば会社としては無視できません。

社内不倫は刑法に触れる行為ではありませんが、下記を理由として人事異動で左遷をするなどの処分は検討することが出来ます。

  • 社内秩序を著しく乱す行為
  • 社内のモラル低下をもたらす行為

社内不倫をしていた社員をどうしても解雇処分したいと考える場合は、慎重に証拠を集めなければいけません。

社内不倫を理由に会社が解雇を出来るケース

  • 社内不倫が原因で業務に影響を与えている
  • 社内不倫によって職場の秩序や風紀を著しく乱している

こうした事実を明確に会社が把握していれば懲戒処分を下す事が可能です。

社内不倫をしていた二人がオフィス内で淫らな行為をしていたり、不倫関係にある人物を職場で優先的に扱い、他の社員に不平等感や強い反発心を生じさせたりした場合などが該当します。

会社の立場から社内不倫をみた場合、「社内の風紀やモラルが低下する上に軽率に処分しづらい」という【扱いづらい面倒な問題】であることは確かです。
くれぐれも、軽率な判断で懲戒処分を下さないように注意してください。

社内不倫を理由に解雇をした結果、逆に会社が訴えられてしまったら目も当てられません。

社内不倫がバレる原因は?些細なことから発覚することも!

続いては会社側・当事者どちらの立場でも気になる「社内不倫が発覚する原因」を解説します。

社内不倫をする当事者同士は、周囲にバレないように必死に隠すもの。
しかしいくら上手に隠しているつもりでも、周囲の同僚や上司は当事者が想像しているよりも敏感に気付いてしまいます。

社内不倫が発覚する原因を知る事で、会社側なら早期発見のために役立てることが出来ますし、当事者なら隠す上で注意すべきポイントとして役立ちます。

職場での態度や休日

社内不倫が周囲にバレる原因として最も多いのが、当事者同士が職場で恋人の雰囲気を出してしまったり休日を合わせたりなど、不自然な行動によるものです。

⇒目配せや口調で気付く人は多い

社内不倫中の当事者同士は、「職場では普通にしよう」と口裏を合わせていることがほとんどですが、実際に隠せていると思っているのは当事者だけ・・というのはよくある話です。

すれ違いざまに目配せをしたり、他の社員と同じように接しているつもりでも周囲からはイチャイチャしているように見えていたりと、職場での態度から社内不倫がバレるケースは少なくありません。

同様に周囲が社内不倫に気付くきっかけになりやすいのが、休日を不倫関係にある二人で合わせる不自然な行動です。

シフト管理されている職場なら、妙に二人のシフトが重なっていたり、有給休暇を同じタイミングで取っていたりなどで社内不倫が周囲に発覚する事もあります。

距離感や飲み会でバレるケースも

同じ職場で働く仲間と言えど、親しい間柄で無ければ「適切な距離」を保つものです。

心理学用語でパーソナルスペースという言葉がありますが、親密度に応じて「これ以上近づいて欲しくない距離」が存在するという意味で使われています。
いくら親しい仕事仲間であっても、友人や家族とは違う他人なので、一般的にパーソナルスペースは広く取るのが普通です。

しかし社内不倫中の二人は肉体関係を結んでいるわけですから、極端に言えば0距離でも不快に感じることはありません。
無意識に職場で二人の距離が近すぎることで、周囲に二人が親密な関係であることがバレる可能性は極めて高いです。

飲み会などのお酒を飲む席で関係性が露見していまうケースも珍しくありません。

アルコールが入ると、警戒心が薄れて不用意な発言や行動を取ってしまいがちです。
普段は上手に隠している人も、酒席でボロを出すことが多いので当事者ならお酒の席こそ注意深く行動を取るべきでしょう。

社内メールやLINEでバレるケース

「会社のメールを使って不倫関係にある当事者同士が連絡を取り合う」
これは流石に危機感が欠如しているケースですが、実際に社内メールのやり取りから社内不倫が露見するケースも存在します。

会社の立場で言えば「職場における業務を阻害する行為」の証拠になるので、懲戒処分を検討する重要な材料として扱うことが出来ます。

LINEを会社のPCに連動させた結果、不倫の当事者同士のやり取りを他人が閲覧できてしまい、不倫の事実が発覚するというケースもあります。

社内不倫をしている場合、最低限「業務中にやり取りは行わない」という配慮は必要と言えます。

SNSの”匂わせ”でバレるケース

いかにも現代らしい社内不倫のバレ方ですが、SNSに掲載する画像や文章から社内不倫が露見するケースも増えています。

特に既婚者男性と不倫関係にある女性が、SNSで関係性を匂わせてバレることが多く、二人で忍んで行ったホテルや食事の様子を写真に収め、それらをSNSにアップすることで同僚にバレてしまうパターンです。

不倫という今の関係に満足していない女性がバレても良いと心のどこかで思いつつ、SNSで匂わせ画像を掲載している可能性も考えられます。
不倫に走る人は深層心理で「危険」や「スリル」を求めている傾向があり、SNSで匂わせるというリスクが高い行動でスリルを感じている可能性も否定できません。

どちらにせよ、社内不倫を隠したいと思っている既婚者男性は、不倫相手のSNSには細心の注意を払う必要があります。

人の口に戸は立てられない

ことわざに「人の口に戸は立てられぬ」という言葉がありますが、社内不倫が露見する最も多い原因の一つが「関係を知っている人間による暴露」です。

社内不倫をしていて、罪悪感や不倫ではなく正式に付き合いたいなどの悩みを抱える中、誰かに相談したくなる気持ちは理解できます。

しかしいかに信用できる親友や同僚であっても、社内不倫の悩みを打ち明けるのはリスクが高い行動です。

仮に直接的な相談をしていなくとも、不倫の現場を同じ職場の人に目撃されたり、LINEやメールでのやり取りを見られたりした場合でも、周囲に言いふらされてしまう可能性があります。

社内不倫がバレてしまう原因のほとんどが、同じ職場で働く周囲の人たちによるリークや噂によるものであり、同じ職場で毎日顔を合わせる中で周囲に隠し続けることは至難の業です。

「社内不倫は周囲にバレる危険性で溢れているリスクが高い行為」ということを再認識した上で、引き返せるのなら早い段階で関係を清算するという決断も時には必要です。

社内不倫がバレたらどうなる?慰謝料や会社での処遇など

社内不倫が周囲にバレる原因はとても多く、いくら細心の注意を払っていても隠し切れないケースも多い非常にリスクが高い行為です。

万が一社内不倫が周囲にバレた場合、当事者はどうなってしまうのか、リスクや処罰を中心に解説します。

社内不倫が発覚!慰謝料の請求範囲はどこまで?

職場が同じという環境下での不倫ということで”社内不倫”という呼び方をされていますが、バレた場合に考えられる流れは一般的な不倫と基本的には同じです。

冒頭で説明した通り、不倫は民法上の貞操義務違反に該当するため、不倫をしていた既婚者の配偶者から「慰謝料の請求」をされる可能性があります。

不倫による慰謝料の請求を行う場合は「不倫をしていた配偶者」が対象で、不倫相手に対しての慰謝料請求は出来ないケースもあります。

例えば、既婚者と知らずに普通に付き合っていた場合などは、慰謝料請求が不倫相手に及びません。

しかし社内不倫の場合は「既婚者と知らなかった」という可能性はあり得ないため、もしバレて慰謝料の請求に発展した場合には当事者二人共が請求範囲となってしまいます。

不倫が発覚した際に慰謝料請求が発生した場合、その相場は数百万単位です。
仮に社内不倫が原因で離婚となった場合にはさらに請求金額が高くなることも充分考えられます。

会社や同僚の信用を失う

どんなに業績を上げて、会社に多大なる貢献をしていた人物であったとしても、社内不倫をしていたという事実の発覚は、積み重ねてきたキャリアや信用を全て失う恐れがあります。

仮に業務には一切影響を及ぼさずにプライベートの範囲で不倫関係を続けていたとしても、同僚や人事の評価が著しく下がることは火を見るより明らかです。

部下、上司、同僚からは白い目で見られてしまい、人事からも「職場の風紀を乱す人物」という烙印を押されてしまうでしょう。

会社での処罰はどうなる?

前述した通り社内不倫が発覚したとしても、不倫が業務に支障をきたした証拠が無ければ、不当な解雇処分をされる可能性は低いです。

仮に明確な証拠もなく不当な解雇処分を言い渡された場合は、会社を相手取って民事訴訟を起こすことも可能です。

しかし、「職場の風紀や秩序を乱した」と言われれば反論の余地は無く、降格や人事異動による左遷など何かしらのペナルティは覚悟しなければなりません。

社内不倫がバレた時に取るべき対処法とは?

社内不倫の事実が発覚してしまった場合、当事者はどのような対処をすべきなのでしょうか。

すでに露見している事実をくつがえすことは出来ません。当事者に出来ることはこれ以上問題が大きくならないように動くことが重要です。

真っ先に行うべきことは、不倫関係にある女性(男性)との関係解消です。
最も、社内不倫がバレて大きな問題になってしまった状況では不倫関係の継続どころでは無いはずですね。
家庭を持つ既婚者側は、家族との和解を目指して心からの謝罪をして許しを乞いましょう。

会社からも望まない異動や降格などを提示されたり、自主的に退社を促されたりする可能性も十分にあります。
不倫をしていたペナルティとして受け入れるのか、不服として会社を相手取って戦うのか、いずれにしても自分の手に余ると感じた場合は、弁護士への相談も視野に入れておくべきです。

穏便に話が進めば良いですがそう甘くはありません。
社内不倫が原因でさまざまな問題が次から次へと襲ってくることも充分に考えられるので、信用できる弁護士への依頼など、自分だけで解決しようとしないことが重要です。

社内不倫は割に合わない行為

恋愛に関する問題なので良くない事だと頭で分かっていても、感情に勝てずに不倫関係へと発展しても責めることは出来ません。

しかし、社内不倫は一般的な不倫よりも周囲にバレるリスクが格段に高く、その上露見した際のペナルティも一般的な不倫よりも重い傾向にあります。

同じ職場で周囲に隠れて関係を持つことは刺激的かもしれませんが、割に合わない行為であることを忘れてはいけません。

すでに社内不倫の関係にある人は、発覚して大きな問題になる前に関係の解消を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

社内不倫は社会的にも法的にも許されざる行為ではありますが、既婚者なら誰にでも起こり得る身近な落とし穴であることも事実です。

社内不倫について予め知っておくことで、リスクを天秤にかけて感情に歯止めをかけることも可能です。

既に社内不倫をしている人であっても、発覚した際に起こり得るさまざまなリスクを考えれば、早めに解消した方が身のためです。

男女の恋愛に関する問題ですから冷静になれない部分があるとは思いますが、この記事を読んで少しでも冷静な気持ちに立ち返ることが出来れば幸いです。

すでに社内不倫が原因で大きなトラブルに巻き込まれているのなら、不倫問題に強い弁護士に早急に相談してください。

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